January 13, 2004
「灯台の話」
アメリカンフォークアートの旗手ウォーレンキンブルに、灯台が描かれた一
枚の絵がある。周りが砂地で灯台の付近だけ下草が生え、ヨットが数隻浮かん
でいて遠くに島陰がみえるもので、のどかな風景なのだが見る者を驚かすのが
その灯台に描かれた白と黒の螺旋ストライプ模様だ。散髪屋の看板を想像して
いただければよい。但しモノトーンで、グルグル回ってはいないけれど。
初めて眼にした時はキンブルの創造だと思っていたが、後年それが実在する
証拠写真を見てかなりのショックを受けたと同時に、私がプチ灯台オタクに引
き込まれた瞬間でもあった。思い浮かべてください、高さ60メートルをこえる
巨大な散髪屋の看板が茫洋たる風景にそそり立っている姿を。誰が許可すれば
あんなことが可能になるのだろう、日本の灯台は海上保安庁の管轄なのか国土
交通省なのかは知らないけれど、役人が認めるとはとても思えない。
その灯台の名はケープハテラス ライトハウス、アメリカの東海岸で大西洋
に面していてニューヨークとフロリダの中間に位置するノースカロライナのア
ウターバンクスに立つ。アウターバンクスとはノースカロライナ州全体を包み
込む形の細長い島の集まりであり、スケールの大きな天橋立のようなものであ
る。かつてはヨーロッパからの移民船が通過する要衝でもあり、ライト兄弟の
初飛行でも有名な所でもある。
アメリカには灯台好きが多いが、「好きな灯台」の1位がこのケープハテラ
ス ライトハウスである。理由はいくつかあり、見ため派手さの他にブロック
とコンクリート構造では全米一を誇る高さ等だが、実は20世紀末にこの灯台は
引っ越しをしたのだ。迫りくる波の侵食に抗しきれずに、約300メーターほど
島の中央部へと巨大トレーラーで移送された。準備期間を含め一年半ほどかか
り、全米にテレビ中継がされたため一躍有名になった。その模様が納められた
ビデオが売られているので興味のある方はぜひ御覧になってはいかがか。
大西洋岸には他にも美しくも驚きに満ちた灯台が数々ありプチ灯台オタクと
しては興味がつきない。
ここにこの名物灯台を含め多数の写真が掲載されているホームページを紹介
させていただく。
http://lighthousegetaway.com/
明日からあなたもプチ灯台オタクなっているかも・・・・
January 13, 2004 06:00 PM