
京都の内外、問わず「京都のすごさ」を語るのに、よく話すのは、
「千本格子」についてだ。
「千本格子」
と聞いて、それが何か想像できない人もいると思うので、
簡単に説明しておくと、
古い木造建築物などに、よく見られる窓の意匠の細工の一つだ。
この写真の真ん中辺りにみえる、
窓を軽く遮蔽する目的で、木製の角材で縦に使い、
それを横に等間隔で並べる意匠のことをいう。
とにかく窓一つにたくさん並べることが多いので、
「千本格子」というのだろう。
その「千本格子」のどこがすごいのか?
それは「千本格子」は木でできているので、
日数・年数がたてば狂いはじめ、
「そり」や「ねじれ」が出てくるのが通常である。
しかし、京都の古くからある建築の「千本格子」の多くは、
いまだにまっすぐで、しかも細いものが多い。
これは、どういうことか?
おそらく、長い間寝かした木材を使って取り付けているのだ。
要するに「そりきって」「ねじれきった」木を使っているのだろう。
なので、京都の古くからある建築の「千本格子」は、とても美しい。
しかも、たくさんの大工が競ったかのように、
形が様々で、他の都道府県のものとくらべても、
「洗練されている」と感じるものが多いのだ。
もし一度、京都に立ち寄られることがあれば、
ぜひ京都の古い建築を見て確認してもらいたい。
この写真の「千本格子」も例に漏れることなく、
美しく、洗練された「千本格子」だった。